第13戦 ベルギーGP

予測不能のスパウェザー、名セクション・オールージュでおなじみのスパ・フランコルシャン。毎年楽しみなベルギーGPがついにやってきた(と言っても見るの2回目だけど)。今年のスパはレース中もレース後も大荒れであった。


まずは予選だが、目を引いたのはトロロッソの大躍進。特にブルデーはQ1でトップタイムを出すほど絶好調だった。ベッテル共々Q3進出し、完全にレッドブルを凌駕した。ベッテルと一緒にフェラーリエンジンも移籍したほうがいいのでは…。

決勝は天候は曇り、路面は若干のウェットと何とも判断しづらいコンディション。スターティンググリッドはPPがハミルトン、2番マッサ、3番コバライネン、4番ライコネン。奇数列のマクラーレンが有利かと思われた。しかしこのコース3連勝中と得意としているライコネンが、スタート後ほどなくしてトップに。これをハミルトンが追う展開になった。その後コバライネンがウェバーに追突してペナルティを食らうなど事件もあったが、基本的には何事もなく最終盤へ。

しかしこれで終わらないのがベルギーGP。残り2周で雨襲来、ライコネンとハミルトンは雨の中で最後のバトルに突入する。両者がオーバーランとスピンを繰り返す激闘の後、ハミルトンがコースから押し出されショートカット。これで前に出たハミルトンだが、もちろんこのポジションは譲らなくてはならない。ライコネンを前に出したハミルトンだが、一瞬の後にスリップに入り再びオーバーテイク!焦ったライコネンがクラッシュし、ハミルトンに軍配が上がった。

この後もまだまだ波乱は続く。ハミルトンとライコネンがやりあってる間、ハイドフェルドがタイヤ交換でピットに。一時上位から消えた彼だが、なんと最終周で脅威のごぼう抜きを演じ、3位に入る離れ業。7位から一気に4ランクアップ、奇跡の表彰台を獲得した。国際映像は完全にハミルトンらを追っていたので、マッサに続いてチェッカーを受けたときは誰もが目を疑ったことだろう。ハイドフェルドは今期4回目の表彰台、来季のシート獲得に大きくアピールした。


最終的に勝者ハミルトン、2位マッサ、3位ハイドフェルドで決着と思われたが、レース後にハミルトンの一連の行動が審議対象に。結果ハミルトンに25秒プラスのペナルティが下され、勝者マッサ、2位ハイドフェルド、3位ハミルトンに結果が訂正されるという驚きの裁定が下された。



感想・レース最終盤から、レース後に至るまでの衝撃の展開にハラハラしっぱなしだった。特に、ブルデー(もしくはアロンソ)だと思っていた3位(結果的には2位だが)でニックがゴールしたときは一瞬訳が分からなかった。ニックにとってはベストレースの一つになるのではないだろうか。レース後の裁定については、個人的にはニックが2位に上がるので異論はないが(おいおい)、25秒ペナルティじゃなくて罰金ではいけなかったのかとも思う。ここらへんは詳しくないので何とも言えないが…。
トロロッソが絶好調なのも驚き。いまや完全に本家のレッドブルを上回っている。こうなると来期残留が決まっているウェバーなどは立場がないのではないか。ブルデーは来期も見たいドライバー。ぜひ残留してほしい。
レース後の裁定のおかげでハミルトン・マッサは2ポイント差に。ハミルトンには痛恨の、マッサには棚ボタな結果になった。雨の中冷静に走りきったマッサは今までと一味違うと感じさせた。ハミルトンも結果
途中ちょっとダレたけど、結果的にはすごく楽しめたGPだった。最後の3周は何度見直しても楽しめそうだ。