第3戦 中国GP

 雨の上海を制したのはレッドブルセバスチャン・ベッテルトロロッソに初優勝をもたらした男が、レッドブルをも頂点に導いた。
 Q2、Q3で終了間際に出てきてトップタイムをかっさらっていく姿は、まるでセナのよう。打倒ブラウンの一番手に名乗りを上げた。2位はウェバーで、レッドブルが1、2を達成。ウェバーも活きのいい若手に刺激を受けているように感じた。
 ブラウン勢は手堅く3、4フィニッシュ。荒れたレースで大崩れしないところは手ごわさを感じさせる。バトン、バリチェロが手堅いというのもあるだろうが、何よりロス・ブラウンの存在が大きいのではないか。攻めた戦略をとったレッドブルに対して付き合わず、戦略がぶれなかったのがかえって恐ろしい。
 5、6位にはマクラーレンの二人。フェラーリに先駆けて反撃の糸口をつかんだか。
 そして我らがニックは12位。グロックに追突されて最後方まで落ちるも、終盤にはポイント圏内を走行していた。しかしKERSを使ってポジションを守るのがやっとの状況で、前方のスーティルがクラッシュ。破片を拾ってしまい、大きく順位を落とす破目になってしまった。中盤雨が弱くなってからのペースは良かっただけに残念。内容はあったレースだったし、完走も何とか繋いだので、来週のバーレーンに期待。